やはり、暗いトコロで本を読むのは目に良くないのかもしれない。
なんのハナシかといえば、このところ自宅で本を読むとき、スタンドだけつけて、部屋の明かりを消したり、暗くしたりしているのだ。そうすると、なんだか落ちついたフンイキが出るようで、それはハズレではない。しかし、やはり目には良くないのだろう。
なにしろ、「老眼がはじまってきた」といわれるトシなのだ。それでいて、「狂ったように」本を読んでいる。これで、明かりが暗めでは、モンダイありか。
考えてみると、かなり長いこと視力検査も受けていない。地元自治体がやっている、オッサンオバサン向け健康診断のメニューにはないし、自分でわざわざ眼科医に出かけていって診ていただくほど勤勉ではない(ヘタに診てもらうと、カラダのほかの部分同様に、「これはこのままではイケマセン」となって、ハナシがメンドウになりそうだし)。
さて、本日も手抜き。某SNSに書いた本のハナシを転載しておく。
先週末からきのう日曜日にかけては、体調がヨレ気味だったので、二冊しか読まなかった。
■伊坂幸太郎「陽気なギャングが地球を回す」(祥伝社)
大ざっぱに分類すればクライム・ノベルだが、そこは伊坂幸太郎。フツーではない。
どんな嘘も見抜いてしまう男、話すことといえば嘘ばかりの男(この二人が友人同士というところがおもしろい)、天才的なスリである青年、それに正確無比の体内時計をもつ女。
この四人、アマチュアとはいえ仕損じなしの銀行強盗だ。今回も、みごとに四千万円をいただいてみせる。ところが、逃走中に現金輸送車襲撃犯の車とニアミスをおこし、せっかく手にした四千万円を横からさらわれてしまう。しかし、それでおさまる四人ではない。四千万円をとり返すべく、動きだす…。
伊坂幸太郎の小説というのは、「現実的でない人物が、現実的でない状況のなかで、ひどく現実的な問題に取り組む」というところがある。この作品も、そうだといえる。「ツジツマはあっているけど、なーんかどっかがヘン」という感じなのだ。私がこれまで読んだ作品のなかでは、「ラッシュライフ」がその好例だったが、ほかの作品にも「どっかがヘン」という感じはある。
もちろん、ケナしているわけではない。このヘンな感じが、よいのだ。
■ジャネット・イヴァノヴィッチ「バスルームから気合いを込めて」
(細美遙子訳,集英社文庫)
バウンティ・ハンターのステファニー・プラムを主人公とする、人気シリーズの11作目。
バウンティ・ハンター。日本語にすれば「保釈逃亡者逮捕請負人」。つまり、保釈保証会社に保釈金をたてかえてもらって保釈してもらったクセに、行方をくらましてしまう不届きモノを捕まえるのを仕事にしている人だ。首尾よく捕まえてくれば、保釈金のいくばくかを報酬としてもらえる。つまり、「賞金稼ぎ」ということになる。
主人公ステファニーは、三十歳(登場時)でバツイチ。美人というよりはキュートな感じ。もとは下着のバイヤーをやっていたがクビになり、しかたなくいとこのヴィンセントがやっている保釈保証会社でバウンティ・ハンターの仕事をするようになった。
こういういきさつの持ち主であるから、荒っぽいことは苦手。銃は撃つどころか持ち歩くのもキライ、体力トレーニングも疲れるからパス。それでも、引き受けたからにはとにかくやる。この悪戦苦闘ぶりが、ユーモラスに描かれている(もちろん、ミステリなのでマジなところはマジ)。アメリカでは、大人気シリーズらしい。
作者のイヴァノヴィッチは、ロマンス小説作家としデビューしたらしい。そのため、ロマンス小説の要素を、うまくミステリに取りいれている。ロマンス小説を読んだことのない私がいうのもなんだが、それは「とにかく、カッコいい男にモテてしまう」ことらしい。
このシリーズでも、ステファニーをほうっておかないカッコいい男が登場する。それも二人。
一人は、トレントン(作品の舞台になっているニュージャージー州の州都)警察署の刑事ジョー・モレリ。ステファニーの幼なじみで、いちおう恋人。イタリア系のスリムな感じの二枚目だ。もう一人は、ステファニーのバウンティ・ハンター道の師匠格にあたるレンジャー。元特殊部隊員で、いまはセキュリティ会社の経営者。もちろん、バウンティ・ハンターとしては超一流。
この二人にはさまれて、「どうしようどうしよう」と思いながら、事件に取り組んでいく。このヘンが、女性ファンだけでなく、男性ファンにもウケるのだろう。
さて、本作は、ステファニーがバウンティ・ハンターを辞めるといいだすトコロからはじまる。いくらヤルときはヤルとはいえ、危ない目や汚い目(このシリーズでは、追いかけシーンで、ゴミとか汚泥とかにまみれることが多い)にばかり遭っていてはたまらない。落ちついて毎日を過ごしたい。
そう思って、別な仕事につこうとするステファニーだが、これがことごとくうまくいかない。おまけに、正体不明の何者かに狙われるハメになる。さて、ステファニー、どうするか?
笑って読めるミステリとして、アメリカはもちろん、日本でも人気のこのシリーズ、日本では12作目まで翻訳が出ている(アメリカでは14作目まで出ているらしい)。
そういうワケで、12作目も図書館で借りて、ただいま手元においてある。いま読んでいる本を読み終えたら、さっそく読みにかかるつもりだ。
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